
このゲームは、潜水艦の操舵手であると同時に、水漏れを必死に塞ぐ整備士であり、深海の怪物と対峙する戦士でもあるという、まさに”全部やらないと死ぬ”タイプのサバイバルホラーだ。
2025年4月にアーリーアクセスとして登場し、約1年の開発期間を経て2026年3月26日に正式リリースされた本作。Targon Studiosが開発し、Playstackがパブリッシングを担当している。海外では「FTLの一人称視点版」として話題になり、Steamでは78%という高評価を獲得。日本語には未対応ながら、直感的な操作性と緊張感あふれるゲームプレイで、言語の壁を超えて多くのプレイヤーを魅了している。
氷の下の絶望、そして生存への渇望
舞台は、壊滅的な疫病に見舞われた異星の衛星エンケラドゥス。政府は海面を凍結させることで疫病の拡散を防ごうとしたが、その結果、あなたとクルーは氷の下に閉じ込められてしまった。
プレイヤーは1~4人で協力し、カスタマイズ可能な潜水艦を操りながら、限られた燃料と資源を求めて前哨基地を渡り歩く。目的はシンプルだが過酷だ:生き残ること。そして、氷の下に眠る「真実」の断片を集めること。

本作の最大の特徴は、潜水艦の操作が単なる移動手段ではなく、生死を分けるサバイバル要素そのものであるという点だ。魚雷発射管への弾薬装填、浸水箇所の修理、ソナーによる敵艦の探知、エンジンの燃料管理——これらすべてを、リアルタイムで、しかも一人称視点で行わなければならない。
「FTL」を思い出す? でも全然違う
多くのレビューで「FTLみたい」と評されている本作だが、実際にプレイしてみると、その体験はまったく異なる。FTLでは俯瞰視点から船のシステムを管理し、クルーに指示を出すだけで良かった。しかし『Darkwater』では、あなた自身が船内を走り回り、浸水した部屋でレンチを握りしめ、水が膝まで迫る中で必死に配管を修理しなければならない。

潜水艦は完全にカスタマイズ可能で、新しい部屋を追加したり、配置を変更したり、武器システムをアップグレードしたりできる。魚雷、ハープーン、機雷など、多様な武装を駆使して敵艦と戦うことになる。特に魚雷を使った戦闘は緊迫感があり、照準を合わせながら装填速度を上げるために魚雷発射管の前で待機するという、まさに「人力」な作業が求められる。
そして何より恐ろしいのは、敵艦との戦闘中でも浸水は容赦なく進行するという点だ。魚雷を撃ち込まれれば船体に穴が開き、水が流れ込む。修理を後回しにすれば、やがて船全体が水没し、全員が溺死する。攻撃するか、修理するか——その判断を一瞬で下さなければならない緊張感こそが、本作の真髄だ。
徒歩探索という名の悪夢
潜水艦のサバイバルだけでも十分過酷だが、『Darkwater』はさらに容赦がない。前哨基地に到着したら、潜水艦を停泊させ、暗く冷たい廃墟へと徒歩で侵入しなければならない。
この徒歩パートが、本作のホラー要素を最も色濃く表現している部分だ。限られた酸素、薄暗い照明、そして突如として現れる深海の怪物たち——感染したダイバー、巨大なカニ、恐ろしいアンコウ。レンチや銃を手に、物資を漁りながら生き延びる必要がある。

特に印象的なのは、資源が本当に「限られている」という点だ。弾薬は貴重で、ランタンは数が少なく、真っ暗な廊下では壁に沿って進むしかない。プレイヤーの多くが「ソロプレイでのアンコウ戦は絶対に避けろ」と口を揃える理由も、この過酷さにある。遠距離武器がなければ、近接攻撃だけで巨大な怪物に挑むことになり、それはほぼ自殺行為に等しい。
協力プレイこそが鍵
本作はソロプレイも可能だが、真価を発揮するのは2~4人での協力プレイだ。一人が操舵を担当し、もう一人が魚雷を装填し、残りのメンバーが浸水箇所を修理する——こうした役割分担が、混沌とした戦闘を乗り越える鍵となる。

Steamのレビューでは「友人と9時間以上プレイしたが、時間があっという間に過ぎた」「魚雷満載のクラーケンや、爆弾だらけの前哨基地、乗り込んでくる海賊との戦いが忘れられない」といった声が多数寄せられている。ボイスチャットを使って状況を共有しながら、パニックに陥りつつも協力して難局を乗り越える体験は、本作ならではの魅力だ。
一方で、ソロプレイは極めて過酷だ。すべての作業を一人でこなす必要があり、魚雷を装填するか、浸水を止めるか、それとも操舵を優先するか——常に厳しい選択を迫られる。パーマデスシステムも容赦なく、一度死ねばすべてを失う。それでも、この緊張感と達成感を求めてソロプレイに挑むプレイヤーも少なくない。

アーリーアクセスから1.0へ——開発者の情熱
本作は2025年4月にアーリーアクセスとして登場し、約1年間のフィードバックを経て2026年3月26日に正式版1.0としてリリースされた。最終アップデート「NATIONS」では、日本地区や政府管理鉱山地区といった新エリア、新型潜水艦、新武器、新実績などが追加され、コンテンツは大幅に拡充された。

開発チームのTargon Studiosは、プレイヤーからのフィードバックに真摯に向き合い、バグ修正やバランス調整を継続的に実施してきた。1.0リリース後も、コミュニティからの要望に応じた機能追加が行われる可能性があるという。価格も1,200円で提供されており、手頃な価格で本格的なサバイバルホラー体験が味わえる。
日本のレビューサイトでは「2000時間プレイした廃人」が「未完成の傑作候補」と評しつつも、バグや理不尽な要素が残っていることを指摘している。しかし同時に、「唯一無二の閉塞感」と「固定フレンドとのボイスチャットで楽しむパニック体験」を高く評価しており、本作の持つポテンシャルの高さが伺える。
基本情報
開発: Targon Studios
販売: Playstack
リリース日: 2026年3月26日(正式版)/ 2025年4月22日(アーリーアクセス)
価格: 通常 1,200円
プラットフォーム: PC (Steam)
プレイ人数: 1-4人(オンライン協力プレイ対応)
言語: 英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、日本語(インターフェースのみ)他
ジャンル: 協力型抽出ホラー、サバイバル、潜水艦シミュレーション
Steam評価: 非常に好評(78% – 844件のレビュー)
購入リンク
Steam: https://store.steampowered.com/app/619540/Darkwater/



