【レビュー】『Crashout Crew』——Overcookedのフォークリフト版? 否、これはストレス限界でフレンドをぶっ壊すカオス協力ゲーム

【レビュー】『Crashout Crew』——Overcookedのフォークリフト版? 否、これはストレス限界でフレンドをぶっ壊すカオス協力ゲーム

執筆: みんなのインディー編集部更新: 2026年6月5日

フォークリフトで暴れまわれ!これが”友達をぶっ壊す”最高の協力ゲームだ

このゲームはひとことで言えば、フォークリフトを使って倉庫の荷物を配送する協力ゲームだ。最大4人でオンライン協力プレイができる。説明だけ聞けばシンプルで地味な印象を受けるかもしれないが、実際にプレイしてみると……。

「なんでそこに突っ込んでくんだよおおおお!!!」

「落ち着いて!落ち着いて!……あ、流星降ってきた」

「ちょ、もうクラッシュアウトしてる!!! 俺の荷物に乗るな!!!」

3分以内に毎回こうなる。これが『Crashout Crew』だ。

ストレスが溜まったら”クラッシュアウト”する

舞台は「DE NILE SHIPPING」という倉庫。社名の通り、会社のヤバさを否定(deny)しながら運営している世界一”効率的な”職場である。

プレイヤーはここのフォークリフト作業員として、次々と届く注文を締め切り前にこなしていく。注文された箱を拾って、正しいトラックに積み込む。シンプルなルールだ。

しかし本作の真髄は「ストレスメカニクス」にある。壁にぶつかったり、フォークリフト同士で衝突したり、溶岩に触れたり、流星に当たったりすると(そう、流星が降ってくる)、キャラクターのストレスが蓄積される。そしてストレスが限界を超えると……「クラッシュアウト」発動。

クラッシュアウト状態のフォークリフトは制御不能になり、倉庫中を猛スピードで暴走し始める。せっかく積み上げた荷物を薙ぎ払いながら、仲間を突き飛ばしながら、なにもかもをぶち壊していく。

一人のクラッシュアウトが連鎖的に仲間もクラッシュアウトさせ、倉庫全体が阿鼻叫喚の地獄と化す。

これがめちゃくちゃ面白い。

OvercookedをフォークリフトでやったらOSHAが泣いた

本作を最初に触れたとき、真っ先に「Overcookedのフォークリフト版」という印象を受けた。実際、海外のレビュアーや開発元自身もそういう文脈で語っている。

しかし実際にプレイすると、その例えは半分正解で半分違う。確かに「時間内に協力して仕事をこなす」という骨格は同じだが、フォークリフトの物理挙動が加わることで、カオスの質がまったく別物になっている。

Overcookedはミスをしても「どうして!」という悔しさが残るが、『Crashout Crew』のミスは笑いにしかならない。フォークリフトがドリフトしながら大事な荷物を吹き飛ばすさまは、怒るより先に笑ってしまう。

ドリフト、ブースト、激突——このゲームにおいて、フォークリフト資格の有無はまったく関係ない。いや、むしろ資格を持っている人ほど現実との乖離に頭を抱えるかもしれない。

「セーフティバイオレーション」でさらにヤバくなる

各シフトの前に「セーフティバイオレーション(安全違反)」と呼ばれるモディファイアを選んで難易度を上げることができる。

・停電で倉庫が真っ暗になる ・床に溶岩が流れ出す ・流星が降ってくる ・不気味な植物が侵食してくる

……どれも「職場」として完全にアウトな環境だが、このゲームではすべて日常である。DE NILE SHIPPINGとは、そういう会社だ。

これらのモディファイアを組み合わせることで、20種類以上のコントラクト(ステージ)をさらにカオスに遊べる。やり込み派にも十分なボリュームが確保されている。

アップグレードとリセットの潔さ

シフトとシフトの間には、稼いだ給料でフォークリフトや倉庫をアップグレードできる。移動速度を上げたり、グリップ力を改善したり。

ただし——このアップグレードはコントラクトが終わるとリセットされる

一見ガッカリする仕様に思えるが、これが絶妙にうまく機能している。「今回だけ試しにあのアップグレードを買ってみよう」という実験が気軽にできるし、毎回フラットなスタートで友達と遊べるため、スキル格差も生まれにくい。

PEAKを作った「Aggro Crab」の最新作

本作を開発したのは、シアトルを拠点とするインディースタジオ「Aggro Crab」だ。2025年に大ヒットした協力クライミングゲーム『PEAK』(1000万本以上の販売を記録)の開発スタジオとして知られている。

『Crashout Crew』の誕生には興味深い背景がある。Aggro CrabはPEAK開発中、別のチームが内部ゲームジャムで本作を試作していた。Going Under 2のキャンセルという困難を経ながらも、チームは「倉庫でフォークリフトがカオスになったら面白いのでは?」というシンプルな着想を磨き続け、製品化にこぎつけた。

Steamレビューは94%(Very Positive)を超えており、リリース直後から高い評価を維持している。

1000円台で4人爆笑できるコスパの鬼

気になる価格は920円(通常価格)。ローンチ時は38%オフの570円で購入できたため、かなりお得感があった。

1〜4人でプレイ可能で、プレイ時間の目安は20以上のコントラクトを全クリアするまで約8〜10時間。ソロプレイも対応しているが、やはり2〜4人で遊んでこそのゲームだ。Xbox Game Passにも対応しているため、サブスク加入者はさらに気軽に試せる。

日本語にも完全対応。インターフェースも直感的で、フォークリフトを動かすことさえできれば、あとはカオスに身を任せるだけでいい。


基本情報

開発: Aggro Crab 販売: Aggro Crab リリース日: 2026年5月28日 価格:920円 プラットフォーム: PC(Steam)、Xbox Series X|S プレイ人数: 1〜4人(オンライン協力) 言語: 日本語対応(英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語など全9言語) ジャンル: 協力型アクション、パーティーゲーム Steam評価: Very Positive(94% – 493件のレビュー)


購入リンク

Steam: https://store.steampowered.com/app/3583210/Crashout_Crew/


公式リンク

公式サイト: https://www.aggrocrab.com/

X (Twitter): https://x.com/AggroCrabGames

Discord: https://discord.com/invite/aggrocrab

YouTube: https://www.youtube.com/@aggrocrabgames

他の最新記事を見る

【レビュー】『Map Map』——ミニマップもGPSも大却下。六分儀とコンパスで白紙の島を測量する、狂気の地図作成

【レビュー】『Map Map』——ミニマップもGPSも大却下。六分儀とコンパスで白紙の島を測量する、狂気の地図作成

「地図って、ゲームでプレイヤーが見るものじゃないの?」——そう思っていた筆者が、気づけば六分儀を片手に島を測量しながら一時間が過ぎていた。これが『Map Map – A Game About Maps』のおそ

【レビュー】『Coffee Talk Tokyo』——夜の東京、定年退職した河童、そして一杯のマッチャラテ。極上のチル空間が描く言葉の温度

【レビュー】『Coffee Talk Tokyo』——夜の東京、定年退職した河童、そして一杯のマッチャラテ。極上のチル空間が描く言葉の温度

「コーヒー一杯で、人はこんなにも話してくれるものなのか」  カフェバイトをしたことがある人なら、一度はそんなことを思ったことがあるかもしれない。レジを打ちながら、ふと耳に届く隣の席の会話。深夜の静けさの中でだけ、人は本音