【レビュー】『Fortune Mill』——3ゴールドから億万長者へ。名作IdleOnの鬼才が放つ、すべての部屋が連鎖する脳汁全開のインクリメンタルゲーム

【レビュー】『Fortune Mill』——3ゴールドから億万長者へ。名作IdleOnの鬼才が放つ、すべての部屋が連鎖する脳汁全開のインクリメンタルゲーム

執筆: みんなのインディー編集部更新: 2026年6月12日

筆者が、気づけば深夜まで画面に釘付けになっていた。その原因が、2026年6月2日にリリースされたばかりの『フォーチュンミル』だ。

ダーツを投げて、宝くじを引いて、サイコロを振る。シンプルに聞こえる。しかしこの作品には、「もう一回だけ」と手が止まらなくなる恐るべき中毒性が潜んでいた。

「100万ゴールドが不可能?」最初の絶望から始まる物語

ゲームが始まると、巨大なネズミが立ちふさがっている。「100万ゴールドを用意しなければここは通れない」と言わんばかりに。

プレイヤーが手にするのはダーツ1本。最初の一投で得られるのは、たったの3ゴールド。100万ゴールドに対して、3ゴールド。一瞬、このゲームに問題があるのではないかと疑った。

しかしこれこそが、Lavaflame2が仕掛けた巧みなトラップなのだ。

アップグレードを購入すると、ゴールド獲得量が750%増加する。「マシンガンマウス」を仲間にすれば自動でダーツを連射してくれる。「2倍ダーツ投擲」能力を解放すれば一投で2本のダーツが飛ぶ。積み重なる倍率の連鎖により、気づけば一投あたり97,312ゴールドを叩き出していた。最初の「3ゴールド」からここまで来るのに、そう時間はかからない。

この「不可能→指数的成長→達成」という快感の設計こそ、インクリメンタルゲームの真髄であり、本作が見事に体現している部分だ。

部屋が部屋を強化する——「シナジー」という名の連鎖反応

『フォーチュンミル』の最大の特徴は、部屋間のシナジーシステムにある。

ゲームは複数の「部屋」で構成されており、それぞれ異なるミニゲームが展開される。

  • ルーム1(ダーツ): ダーツを投げてゴールドを稼ぐ
  • ルーム2(宝くじ): スクラッチチケットを擦って賞金を得る。ジャックポットを当てると、なんとルーム1のガンナーに黄金のダーツガンをプレゼントできる
  • ルーム3(サイコロ): ダイスロールで大きな倍率を獲得
  • ルーム4(寿司): 寿司を調理してゲーム全体に影響を与える特殊効果を発動

それぞれの部屋は独立しているようで、実は緊密に連携している。ルーム2の進捗がルーム1の火力を上げ、ルーム1の稼ぎがルーム3の投資を支え、ルーム3のボーナスがルーム4を後押しする。全ての部屋で同時にパッシブ収入が発生するため、どこかが動いていれば別の部屋も前進し続ける。

「あとちょっとでジャックポット当たりそう」「このアップグレード買えば一気に加速する」——そういった判断の連続がプレイヤーを画面から引き離さない。

半放置と積極プレイの絶妙なバランス

本作は、完全な放置ゲームではない。自動化が進んだ後でも、ダーツ投擲やスクラッチチケット、サイコロロールなど能動的な操作がゲームの加速に直結する。

スペインのレビュアーが「10時間ほどでクリアできるが、価格の割に十分な価値がある」とコメントしていたように、エンディングを迎えるまでの目安プレイタイムはおおよそ10~25時間。その後はNew Game+モードも解放され、ユニークな帽子を身につけてさらなる周回に挑める。

難点として、一部のプレイヤーからゲームクラッシュの報告もある。開発者のLavaflame2はリリース後すぐに複数のアップデートを適用しており、修正への対応は積極的に行われている。

開発者・Lavaflame2という存在

本作の開発者であるLavaflame2は、アメリカ・カリフォルニア州モンテシートを拠点とするインディー開発者だ。Steamで最も多くプレイされているアイドルゲームのひとつ「Legends of IdleOn」を開発し、13年以上にわたってアイドルゲームを作り続けてきたベテランである。

本作の告知文の中で彼はこう語っている——「アイドルゲーム制作で学んだすべてのことを注ぎ込んだ、キャリアの集大成」と。その言葉は誇張ではなく、マイクロトランザクションなし、時間制限なし、退屈なグラインドなしという設計方針からも、プレイヤーへの誠実さが伝わってくる。

IdleOnとのコラボ要素として、本作をクリアすると「アバカスフロッグ」という特別なペットをIdleOnで入手できるのも、既存ファンへのさりげないサービスだ。

正直に言う——批判的なレビューも存在する

Steam評価は「非常に好評」(83%・約1,411件)と高水準だが、批判的な声もある。

一部のレビューでは、開発者がコミュニティで否定的な意見を持つユーザーをBANしたという報告や、初期のバグの多さへの不満が見られる。コンテンツ量に対する価格感についても議論がある。

ただし、ゲームプレイ自体への評価は概ね高く、インクリメンタルゲームというジャンルが好きなプレイヤーからは強く支持されている。

基本情報

項目内容
開発Lavaflame2
販売Lavaflame2
リリース日2026年6月2日
価格1,050円(導入価格セール中:787円)
プラットフォームPC(Windows)/ Steam Deck対応
プレイ人数1人
言語日本語対応(英語、フランス語、ドイツ語など全10言語)
ジャンルインクリメンタル・シミュレーション・カジュアル
Steam評価非常に好評(83% – 約1,411件のレビュー)
プレイ時間目安10〜25時間(New Game+込み)

購入リンク

Steam: https://store.steampowered.com/app/4731620/_/

公式リンク

X (Twitter): https://x.com/lavaflame2

Discord: https://discord.gg/Idleon

YouTube: https://www.youtube.com/@IdleOn

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