雪が嫌いなカエルの、死に物狂いの雪掘りサバイバル。『FROGGY HATES SNOW』が醸し出す「もう一回」の魔力

雪が嫌いなカエルの、死に物狂いの雪掘りサバイバル。『FROGGY HATES SNOW』が醸し出す「もう一回」の魔力

更新: 2026年5月23日

「カエルが雪を掘るゲーム……それって面白いの?」

正直に言おう。ストアページを最初に開いたとき、筆者の反応はそんな感じだった。かわいいカエルのキャラクターがマフラーを巻いて雪原に立っている。ほのぼのしたビジュアル。「コージー」タグ。なるほど、のんびり系ね——そう思って動画を再生した瞬間、予想はぶち壊された。

雪を掘り進む。宝を掘り当てる。敵が湧く。逃げる。体温が下がる。死ぬ。また掘る。

これはコージーの皮をかぶった、本格サバイバルローグライトだった。

「雪掘り」こそがすべての始まり

『FROGGY HATES SNOW』の舞台は、凍てつく雪原の砂漠。プレイヤーはカエルのフロッギーとなり、毎回ランダム生成されるマップで雪を掘り進みながら宝石を集め、アップグレードを積み重ねて生き延びることを目指す。

本作のコアとなるのは「インタラクティブスノー」と呼ばれるシステムだ。マップ上の雪はすべて掘削可能で、素手から始まり、ショベル、火炎放射器、さらには爆発物まで使いながら雪を自由自在に崩せる。掘った後は通路として使えるし、敵との戦闘時には雪を盾にしたり、逆に爆破して一気に吹き飛ばしたりという戦術的な応用も効く。

「雪を掘るだけじゃないの?」と思うかもしれないが、これが驚くほど奥深い。雪の下には宝石、罠、敵、そして重要な鍵が眠っている。何気なく掘り進めた先にいきなり敵の巣窟が現れたり、お宝の直前に落とし穴が待ち受けていたりと、一手一手が判断の連続だ。

「もう一回」を引き起こすサバイバルループ

各ランは拠点(家)からスタートする。そこが唯一の安全地帯であり、ここから雪原へ繰り出してリソースを収集し、拠点へ持ち帰るという往復が基本サイクルだ。

ただし、外に長くいすぎると凍死する。これが本作最大の緊張要素だ。宝石をたくさん集めたい気持ちと、体温の低下というタイムプレッシャーが常に相克する。「あと少しだけ……」と欲をかいた結果、帰り道で力尽きたときの悔しさは格別だ。

マップには「アノマリーゾーン」と呼ばれる異質なエリアが点在しており、ここに踏み込むと危険な挑戦が待ち受ける。クリアすれば強力なアーティファクトや希少アイテムが手に入るが、失敗すれば命取りになる。リスクとリターードの計算が常に問われる設計だ。

各マップには専用のボスも存在する。10ウェーブを生き残るか、隠された脱出口を見つけるかの二択でクリアを目指す構造も特徴的で、同じマップでも戦略がまったく変わってくる。

キャラクター・ビルドの自由度が高い

集めた宝石を使って、複数のローグライトツリーからスキルを習得していく。

  • 掘削速度を上げて探索効率を高める「掘り師」路線
  • 攻撃力・コンボを強化する「戦闘特化」路線
  • 防寒スキルを積んで行動時間を伸ばす「サバイバー」路線

これらを自由に組み合わせながら、ゲームが進むにつれてキャラクターが明確な個性を持ち始める感覚が気持ちいい。スキルだけでなく、ペンギン・モグラ・フクロウといったコンパニオンを仲間にする要素もあり、各コンパニオンが独自の能力で探索を助けてくれる。

また、スタータスエフェクトとして「スタン・火・氷・毒・雷」が実装されており、舌攻撃・唾液攻撃・バット攻撃などの基本攻撃にこれらを組み合わせることでユニークなコンボが生まれる。ローリング中の無敵フレームやダメージ付与など細かい戦闘ギミックも充実しており、操作に慣れてくるとビルド同士の相乗効果を楽しめるようになってくる。

コージーな見た目に騙されるな——でも、入門者にも優しい

タグに「Cozy Roguelite」と書かれている通り、本作は難易度設計がかなり丁寧だ。イージー・ノーマル・ハードの難易度選択はもちろん、戦闘なしで純粋に雪掘り探索だけを楽しめる「ピースフルモード」まで用意されている。

ピースフルモードでは敵もタイマーもない。ただ雪を掘り、隠れた出口を探し、静寂の中でゆっくり世界を味わう。BGMも相まって、これが驚くほど心地よかった。「ゲームでほっとしたい」という人にもしっかり応えてくれる懐の広さがある。

一方でサバイバルモードに慣れてきた頃、「もう一回」の衝動が止まらなくなる瞬間が訪れる。ビルドが噛み合い、ボスを初めて撃破した瞬間のあの快感は、ローグライトゲームならではのものだ。

ソロ開発者の情熱が生んだ一作

本作を開発したのは「Crying Brick」というスタジオ——実態はウクライナ出身のソロ開発者、Serhii “Serge” Riabtsev氏一人だ。ポーランドを拠点に活動する彼が「カエルが大好きで、寒いのが嫌い」という個人的な感情を原動力に作り上げたというのだから、タイトルに込められた想いも妙に腑に落ちる。

2026年5月7日のリリース直後から高評価が集まり、Steamレビューは「非常に好評(91%)」を記録。「一回のプレイがサクッと終わるのに気づいたら何時間も経っていた」というコメントが象徴するように、中毒性の高いゲームループが多くのプレイヤーを虜にしている。

パブリッシャーはデンバー拠点の「Digital Bandidos」が担当。PC(Steam)のほか、PlayStation 5・Xbox Series X|S・Nintendo Switchにも対応しており、コントローラープレイも公式にサポートしている。


基本情報

開発: CRYING BRICK
販売: Digital Bandidos
リリース日: 2026年5月7日
価格: 1,900円
プラットフォーム: PC(Steam)、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch
プレイ人数: 1人(シングルプレイヤー)
言語: 英語・日本語・中国語(簡体/繁体)・韓国語 他、計12言語対応
ジャンル: サバイバルローグライト / アクション
Steam評価: 非常に好評(91% – 260件のレビュー)


購入リンク

Steam: https://store.steampowered.com/app/3232380/FROGGY_HATES_SNOW/


公式リンク

公式X: https://x.com/thats_serge

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