
正直に告白しよう。最初にMewgenicsのトレイラーを見た時、筆者は困惑していた。画面にはキモ可愛い猫たちがうろうろしており、なぜか戦闘をしている。「なにこれ?」というのが第一印象だった。
しかし、実際にプレイしてみると、その印象は180度変わってしまった。これは単なる「猫ゲー」ではない。Edmund McMillenとTyler Glaielが14年の歳月をかけて作り上げた、とんでもないシステムの化け物だったのだ。
まさかの遺伝システム!猫の血統管理がこんなに奥深いなんて

Mewgenicsの核となるのは、猫の「繁殖システム」だ。プレイヤーは自宅で猫を飼い、繁殖させて、より強力な戦士猫を生み出していく。まるでポケモンの育成とXCOMの戦術が融合したような、前代未聞のゲーム体験がここにある。
各猫は独自の能力と特性を持っており、繁殖を通じてそれらが子孫に受け継がれていく。筆者が特に驚いたのは、遺伝システムの複雑さだ。単純に「強い猫同士を掛け合わせれば最強の子猫が生まれる」というわけではない。時には予想外の突然変異が起こり、全く新しい能力を持つ猫が誕生することもある。
実際に80時間以上プレイした今でも、新たな組み合わせを発見する度にワクワクしてしまう。これこそが『The Binding of Isaac』を手がけたEdmund McMillenらしい、無限の可能性を秘めたデザインなのだろう。
戦術こそがすべて!ターン制バトルの奥深さに震える

繁殖で生み出した猫たちは、4匹のチームを組んでダンジョンに挑戦していく。戦闘はグリッド形式のターン制で、各猫にはファイター、メイジ、クレリック、タンクなど14以上のクラスが用意されている。
驚くべきは、各クラスが75の固有アビリティを持っているということだ。つまり、ゲーム全体で1000以上のアビリティが存在する計算になる。これに900種類以上のアイテムが加わることで、まさに無限とも言える戦術の可能性が広がっている。
戦闘で負けても、猫は死亡するわけではない。代わりに負傷し、続けて戦わせれば最終的に死んでしまう。この絶妙なバランスが、プレイヤーに常に重要な選択を迫ってくる。強力な猫を危険な任務に送り込むべきか、それとも安全な場所で血統を守るべきか——。
こんなボリューム、狂気の沙汰だ!200時間超えの大冒険
開発者のEdmund McMillenは公式に「平均的なプレイヤーがゲームをクリアするのに200時間以上、100%達成には500時間以上かかる」と発言している。実際、筆者も100時間プレイしているが、まだ全体の30%程度しか見えていない気がする。
ゲームには281の実績が用意されており、隠し要素や秘密のコンテンツも膨大に存在する。開発者のTyler Glaielは「プレイヤーが発見に数か月、数年かかるような小さな要素がたくさんある」と語っている。まさに掘れば掘るほど新しい発見があるゲームなのだ。
賛否両論のユーモアセンス——愛せるかどうかが運命の分かれ道

Edmund McMillenお馴染みの、下品で悪趣味なユーモアは健在だ。猫の排泄物を利用したアビリティや、露骨な性的描写を含むシーンなど、人によっては不快に感じる要素も多数含まれている。
実際、Steam上のレビューでも「ゲームシステムは素晴らしいが、ユーモアセンスが受け入れられない」という意見が散見される。特に、NPCキャラクターたちの政治的なジョークや時事ネタは、人によっては「時代遅れ」「不適切」と感じられるかもしれない。

しかし、この悪趣味さこそがMcMillen作品の魅力でもある。『The Binding of Isaac』で培われた独特の世界観を愛しているファンにとって、Mewgenicsは期待を裏切らない仕上がりになっている。
基本情報
開発者: Edmund McMillen, Tyler Glaiel
パブリッシャー: Edmund McMillen, Tyler Glaiel
プラットフォーム: PC (Steam)
リリース日: 2026年2月10日
価格: 3,400円(発売記念10%割引あり)
プレイ時間: 200時間超(メインキャンペーン)
難易度: 高
日本語対応: あり
Steam評価: 非常に好評(93%の高評価、8,553件のレビュー)



