『Temtem: Swarm』―― ポケモン風RPGが突然バレットヘブン化!? 進化と協力がカギのカオスな群れサバイバル

『Temtem: Swarm』―― ポケモン風RPGが突然バレットヘブン化!? 進化と協力がカギのカオスな群れサバイバル

更新: 2026年4月16日

「Temtemってあのポケモンっぽいゲームでしょ?」そう思っていた筆者が、このスピンオフ作品のトレーラーを見た瞬間、思わず目を疑った。画面を埋め尽くす大量のTemtem、一心不乱に攻撃を繰り出す主人公、そしてどこかで見たことのあるこの展開……これって『Vampire Survivors』じゃん!

そう、『Temtem: Swarm』は本家のターン制バトルを完全に捨て去り、サバイバー系バレットヘブンに大胆に舵を切ったスピンオフ作品だ。最大4人協力プレイ、ランダム生成のスキルビルド、そして何よりTemtemたちがプレイ中に「進化」するという独自システムが光る、一風変わったサバイバーゲームとなっている。

生き残れ、そして進化しろ!

本作の目的は極めてシンプル。Temtemを1体選んでステージに飛び込み、20分間押し寄せる敵の群れを凌ぎきること。その間に経験値を集めてレベルアップし、スキルや装備を強化。最終的には巨大化したボスTemtemを倒して勝利を手にする――サバイバー系ゲームの王道を踏襲しつつ、本作ならではのスパイスが効いている。

最大の特徴は、Temtemがプレイ中に進化するシステムだ。敵を倒して経験値を稼ぎ、一定のレベルに達すると、手持ちのTemtemがリアルタイムで進化。見た目が変わるだけでなく、スキルセット全体が劇的に強化される。序盤は弱々しかったTemtemが、進化と共に画面を一掃する破壊兵器へと変貌していく瞬間は、まさにこのゲームでしか味わえない快感だ。

さらに、フィールド上に出現する「卵」を守り抜くことで、新たなTemtemを仲間に加えられる。卵から孵化したTemtemは、それぞれ固有の攻撃パターンやアルティメットスキルを持っており、どのTemtemを選ぶかで戦術が大きく変わる。現在プレイアブルなTemtemは進化形態も含めて13種類と控えめだが、それぞれが個性的で、どれを使うか迷うのも楽しい。

ツインスティックシューター化した戦闘

本作の操作は、いわゆるツインスティックシューター形式。左スティック(またはWASD)で移動し、右スティック(またはマウス)で攻撃方向を指定する。当初はオートエイムだったが、コミュニティのフィードバックを受けて手動エイムが追加された経緯がある。この変更により、プレイヤーの腕前がより反映されやすくなった。

レベルアップ時には3つの選択肢が提示され、新たなスキル「テクニック」やパッシブ効果を持つ「ギア」を獲得できる。スキルは最大6スロットまで装備でき、火球を放つ遠距離攻撃から、周囲を薙ぎ払う範囲技まで多彩だ。さらに、特定のギアとテクニックを組み合わせることで、思わぬシナジーが生まれることも。

そして忘れてはいけないのが「アルティメット」スキル。各Temtemが持つ固有の必殺技で、クールダウンはやや長めだが、ピンチを切り抜けるための切り札として頼りになる。ボス戦では、このアルティメットをいつ使うかが勝敗を分ける。

協力プレイこそが真骨頂

ソロプレイも十分楽しいが、本作の真価は最大4人協力プレイで発揮される。フレンドと一緒に参戦するもよし、マッチメイキングで見知らぬプレイヤーと組むもよし。全員で連携してスキルやギアのシナジーを狙えば、画面を埋め尽くす敵の群れをあっという間に一掃できる。

特にユニークなのが「ゴーストモード」。倒されたプレイヤーはゴースト状態となり、仲間が蘇生してくれるまで限定的なサポートを続けられる。完全に置いてけぼりにならないこの仕様は、協力プレイの快適性を大きく向上させている。

また、Steam版とPS5版でクロスプレイにも対応しており、プラットフォームの壁を越えてフレンドと遊べるのも嬉しいポイントだ。

やり込み要素も充実――プレステージとエバーシフティングタワー

本作には充実したメタ進行要素が用意されている。各Temtemごとに巨大なスキルツリーが存在し、プレイ中に獲得した通貨「Pansun」を使って永続的なステータスアップやスキルをアンロックできる。

さらに、バージョン1.0で追加された「プレステージシステム」では、スキルツリーを極めたTemtemをリセットし、より強力なパッシブ能力や希少な色違いバリエーション(LumaやUmbra)を解放できる。長期的にやり込む動機付けとして機能している。

そしてもう一つの目玉が「エバーシフティングタワー」。ランダム生成されるフロアを登り続けるエンドゲームコンテンツで、所持しているTemtemをすべて失い、ゼロから始める過酷なチャレンジだ。一度クリアしたステージに飽きたプレイヤーにとって、予測不可能な展開が待つこのタワーは新鮮な刺激となる。

気になる点――視覚的な混沌と中盤のダレ

本作の最大の弱点は、画面が混沌としすぎることだ。特に4人協力プレイでは、スキルエフェクト、敵の群れ、アイテムドロップが画面を埋め尽くし、自キャラを見失うことがある。この視認性の問題は、ジャンルの宿命とも言えるが、それでもやや過剰と感じる場面は多い。

また、一部レビューでは「進行ペースが遅い」という声も。敵のタフさに対してアップグレードの効果が控えめで、特に序盤はメタ進行が不十分だと物足りなさを感じやすい。ただし、バージョン1.0以降のアップデートで多くのバランス調整が行われており、初期のアーリーアクセス版と比べれば大幅に改善されている。

開発者の情熱が生んだ異色作

『Temtem: Swarm』は、スペイン・マドリッドを拠点とするCremaとGGTech Studiosによる共同開発作品だ。元々は開発チーム内で『Vampire Survivors』を遊んだ際に生まれた「もしTemtemでこれをやったら?」というアイデアから始まったという。

Cremaは2019年にリリースした本家『Temtem』で200万人以上のプレイヤーを獲得した実績を持ち、今回のスピンオフでもその情熱を存分に注いでいる。Steam版では約78%の好評価(2,400件以上のレビュー)を獲得しており、ファンからの支持も厚い。

基本情報

開発: Crema, GGTech Studios
販売: Crema
リリース日: 2024年11月13日(アーリーアクセス)/ 2026年4月2日(正式版)
価格: 1,449円
プラットフォーム: PC (Steam), PlayStation 5
プレイ人数: 1~4人(オンライン協力プレイ)
言語: 日本語対応
ジャンル: バレットヘブン、ローグライク、クリーチャーコレクター
Steam評価: 非常に好評(78% – 2,434件のレビュー)

購入リンク

Steam: https://store.steampowered.com/app/2510960/Temtem_Swarm/

公式リンク

公式サイト: https://crema.gg/games/temtem-swarm
X (Twitter): https://twitter.com/playtemtem
Discord: https://discord.gg/temtem
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCAkFPXVTXsJnv1jWJUAEoFg

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