架空言語を解読して薬を処方!『トルービズの秘薬師』は”読めるようになる”快感がクセになる短編パズルゲーム

架空言語を解読して薬を処方!『トルービズの秘薬師』は”読めるようになる”快感がクセになる短編パズルゲーム

更新: 2025年11月16日

『トルービズの秘薬師』、予想を遥かに超える中毒性だった。わけのわからない記号が次第に意味を持ち始め、気がつけば「あ、これはこういう意味だ!」と理解できる瞬間の快感。この”読めるようになる”体験が、とんでもなく気持ちいい。本記事では、筆者のプレイ体験を赤裸々に共有したい。語らせてくれ。

架空古代語の解読という唯一無二のパズル体験

本作の舞台は、トルービズ地方の薬局。プレイヤーは薬師として3日間(Steam版では10日間に拡張)の勤務を命じられる。しかしこの薬局、厄介なことに古代薬師釜を使用しており、そのマニュアルがすべて架空の古代語で書かれているのだ。

ゲームを始めると、まず目に飛び込んでくるのは意味不明な記号の羅列。これが薬の調合方法や効能を示しているらしいのだが、当然ながら最初は何一つ理解できない。しかし、ここからが本作の真骨頂だ。

患者が訪れ、症状を訴える。マニュアルを見ながら、記号のパターンから「もしかしてこの薬かな?」と推測して調合し、処方してみる。すると患者の反応から、その薬の効能が明らかになる。時には症状が改善し、時には悪化することもある。この試行錯誤を繰り返すことで、少しずつ古代語の意味が見えてくるのだ。

最初は「△」が何を意味するのかすらわからなかった。しかし、数回の処方を経て「あ、これは『頭痛』を表す記号だ!」と気づく瞬間——この達成感がたまらない。まるで暗号を解読している気分で、パズルゲーム好きなら間違いなく夢中になれる要素だ。

失敗も楽しい。周回プレイで完璧な治療を目指せ

本作の素晴らしい点は、失敗してもペナルティがほとんどないこと。間違った薬を処方して患者の症状を悪化させてしまっても、ゲームオーバーにはならない。むしろ、その失敗から新たな情報を得られるため、「失敗も学びの一部」という設計になっているのだ。

そして10日間の勤務が終わると、エンディングを迎える。しかし、ここで終わりではない。本作には複数のエンディングが用意されており、治療の成否や選択によって結末が分岐する。完璧な治療を目指すもよし、あえて処方ミスを重ねて別のエンディングを見るもよし。リプレイ性が高く、何度も遊びたくなる作りになっている。

筆者は最初のプレイで患者の半数ほどしか正しく治療できず、「うーん、もっとちゃんと理解したい!」と思わず2周目に突入してしまった。そして2周目では、1周目で得た知識を活かして大半の患者を治療できた。この”成長実感”がまた気持ちいいのだ。

短編だからこそ、完成度が高い

本作のプレイ時間は、1周あたり1〜2時間程度。短編ゲームとしては十分なボリュームだが、「もっと遊びたい!」と思わせる絶妙な長さでもある。

開発者のkinjo氏は、過去に四則演算パズルゲーム『Electrogical』をリリースしており、パズルデザインの巧みさには定評がある。本作『トルービズの秘薬師』も、元々は2022年のUnity1週間ゲームジャムで公開された作品だが、Steam版ではグラフィック担当のむじ氏による可愛らしいドット絵が全面的に刷新され、勤務期間も3日間から10日間に拡張されている。

そしてなにより、価格が非常にリーズナブル。定価470円で、セール時には20%オフの376円で購入できる。この価格でこのクオリティの言語解読パズルが楽しめるのは、正直破格だと思う。

Steamレビューは驚異の97%が好評

本作のSteam評価は、記事執筆時点で「非常に好評」を獲得している。108件のレビューのうち、なんと97%が好評という驚異的な数字だ。

レビューを見てみると、「シンプルだけど奥深い」「短時間でクリアできるけどリプレイ性が高い」「言語解読の快感がたまらない」といった声が多い。また、『Chants of Sennaar』や『Heaven’s Vault』といった言語解読ゲームの名作と比較しながら、「コンパクトにまとまっていて手軽に楽しめる」という評価も目立つ。

個人的に印象的だったのは、「ゲームジャム版から追いかけていて、製品版をプレイできて嬉しい」というレビューだ。開発者のkinjo氏はX(旧Twitter)で開発状況を積極的に発信しており、ファンとのコミュニケーションも大切にしている。こうした姿勢が、高評価につながっているのだろう。

こんな人にオススメ

『トルービズの秘薬師』は、以下のような人に特にオススメしたい。

  • パズルゲームが好きな人:言語解読という独特のパズル要素が楽しめる
  • 短時間でサクッと遊びたい人:1周1〜2時間で完結するので、気軽にプレイできる
  • リプレイ性を求める人:複数エンディングと周回プレイ前提の設計
  • 言語や暗号解読に興味がある人:『Chants of Sennaar』や『Heaven’s Vault』が好きならハマる
  • ドット絵が好きな人:むじ氏による可愛らしいグラフィックが魅力的

逆に、長時間じっくり遊べるゲームを求めている人には物足りないかもしれない。しかし、この”コンパクトさ”こそが本作の強みであり、「ちょっとした時間に遊べる良質なパズルゲーム」として非常に優れている。

基本情報

ゲーム名: トルービズの秘薬師(The Apothecary of Trubiz)
開発: kinjo、Image Labo
販売: kinjo
配信日: 2025年11月6日
プラットフォーム: Steam(Windows)
価格: 470円(税込)※セール時376円
プレイ時間: 1〜2時間(1周)
ジャンル: パズル、言語解読、カジュアル
対応言語: 日本語、英語、簡体字中国語
Steam評価: 非常に好評(97%、108件)

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