友達とトイレを目指して幽霊屋敷を駆け抜ける!? バカゲーとガチホラーが奇跡の融合を果たした『We Gotta Go』

友達とトイレを目指して幽霊屋敷を駆け抜ける!? バカゲーとガチホラーが奇跡の融合を果たした『We Gotta Go』

更新: 2026年4月25日

「ホラーゲームで失禁する」が現実になった日

「ホラーゲームをプレイしていて、あまりの恐怖にトイレに行きたくなった」——誰しも一度は経験したことがあるだろう、この感覚。だが、『We Gotta Go』はその逆の発想から生まれた。「トイレに行きたい」が目的で、「ホラー」が障害物なのだ。

2026年4月14日にSteamで発売されたこの協力型ホラーコメディは、最大4人のプレイヤーが幽霊屋敷の中でたった一つのトイレを目指すというシンプルかつ狂気的なコンセプトを掲げている。開発元のFuzzyBotは、UbisoftやBungie、Electronic Artsなどの大手ゲームスタジオ出身のベテラン開発者が2020年に設立した小規模スタジオだ。

筆者が最初にこのゲームのストアページを見たとき、正直なところ「また変なバカゲーが出たな」程度にしか思っていなかった。だが、実際にプレイしてみると——これが想像以上に面白い。いや、面白いどころか、協力型ホラーゲームとして真面目に作り込まれているのだ。

腸内管理こそがすべて!

本作の最大の特徴は、プレイヤーキャラクターの「腸」が実質的なヘルスバーとして機能している点だ。幽霊に驚かされたり、ダメージを受けたり、走ったりするたびに腸が満たされていく。そして限界を超えると……そう、文字通り「事故」が起こる。

ゲームは怪しげなガソリンスタンドから始まる。Buc-ee’sにインスパイアされたこのガスステーションは、プレイヤーたちの準備エリアとなっている。各プレイヤーには80コインと3つのインベントリスロットが与えられ、ここで武器やアイテムを購入する。

購入できるアイテムは多種多様だ。予備のパンツ(追加ライフ)、ガス薬(回復アイテム)、プランジャー、ゴムチキン、水鉄砲、マチェーテ(いわゆる「うんちナイフ」)など、奇妙な武器が揃っている。さらに、走行中のガス蓄積を減らしたり、オナラのAOE範囲を広げたりする特殊な修飾子も購入可能だ。

そう、このゲームには「オナラシステム」まで実装されている。移動したり恐怖を感じたりするとガスメーターが上昇し、完璧なタイミングでボタンを押すことでオナラを放出できる。これによってガス圧を管理し、腸の限界を先延ばしにするのだ。

プロシージャル生成の幽霊屋敷が容赦ない

本作には3つのプロシージャル生成環境が用意されている。クラシックな幽霊屋敷、糞まみれの地下納骨堂、そしてPoothulu(クトゥルフのパロディ)の邪教徒の敷地だ。それぞれの環境には、トウモロコシ入りのうんち軍団、トイレットペーパーのミイラ、サナダムシなど、独特の敵が登場する。

マップは procedurally generated(自動生成)されるため、通路がブロックされたり、鍵がかかっていたり、隠されていたり、幽霊が憑りついていたりと、毎回異なる構成になる。この予測不可能性が、本作の高いリプレイ性を支えている。

探索を進めると、謎の「Mr. Bum」から二次目標が与えられる。これらの目標は、より徹底的な探索を促すものだ。マップを深く探索すればするほど、レベル自体が「怒り」を蓄積し、ランダムイベントが発生しやすくなる。部屋に閉じ込められ、敵を全滅させるまで脱出できない——そんな状況が突然訪れるのだ。

死んでも終わりじゃない。うんちになって復活だ!

本作の最も狂気的なアイデアは、死後のシステムにある。敵に倒されたプレイヤーは、ただの観戦者にはならない。代わりに、プレイアブルな「浮遊するうんち」として復活するのだ。

うんちの状態でもマップを転がり回ることができ、友達を邪魔したり、特定の死体を見つけて復活したりできる。この復活システムにより、一度死んだからといってゲームから完全に外れることはない。むしろ、うんちの状態でも貢献できる場面がある。

浴室に到達してゲームをクリアするには、一連の超常的なパズルを解く必要がある。壁の特定のシンボルにアイテムを投げるメモリーマッチングゲームや、Fall Guysスタイルの大規模なパルクールアスレチックコースなど、バリエーション豊かなパズルが用意されている。

近接通話とカオスな協力プレイ

『We Gotta Go』は近接ボイスチャット(Proximity Chat)を採用している。つまり、プレイヤーキャラクターが近くにいる時だけ仲間の声が聞こえるのだ。これが緊張感と笑いを同時に生み出す。

友達のオナラを引っ張って排出を手伝ったり、汚れたパンツをきれいにしたり、うんちを運んだりと、協力要素は豊富だ。一方で、友達を崖から蹴り落としたり、エモートで邪魔をしたり、彼らの「芳香」を楽しんだりと、トロール要素も満載である。

物理演算ベースの武器——プランジャーやトイレットペーパー、うんちナイフ、オナラ瓶手榴弾など——を使って扉を壊したり、敵と戦ったり、あるいは単に友達をからかったりできる。この予測不可能性が、配信映えする瞬間を生み出している。

実際、本作は2026年2月のSteam Next Festでデモ版が公開された際、瞬く間に話題となった。ローンチ時点で12万以上のウィッシュリストを獲得し、開発者のGuy Gannaway氏は「プレイヤーが本当に求めているのは、eスポーツやランク戦ではなく、友達と笑い合える体験だ」と語っている。

ストレスと解放のサイクル——これって実質サウナ?

本作をプレイしていて気づいたのは、そのゲームデザインが「サウナ」の体験に似ているということだ。ストレスを溜めて、溜めて、最後に一気に解放する。この緊張と弛緩のサイクルが、プレイヤーを惹きつける。

序盤は何度も何度も死ぬ。敵に囲まれ、スタミナが尽き、トイレにたどり着く前に「事故」が起こる。だが、トライ&エラーを繰り返すうちに、敵を倒しながら逃げられる「捌ける距離感」が掴めるようになる。

そして一度その感覚を掴めば、圧倒的な数の敵が迫ってきても、冷静に対処できるようになる。大群をかいくぐりながらボスを倒したときの爽快感は格別だ。

難易度は決して低くない。Steam評価は66%(147件のレビュー)と「やや好評」にとどまっているが、これは本作の「絶妙な難易度」が一部のプレイヤーには厳しすぎると感じられるためだろう。CGMagazineのレビューでは「ジャンクすぎてチャックルよりもクランキーに感じる」と評されたが、逆に言えば、それだけ歯ごたえのある作りになっているということだ。

ローンチ後の大型アップデート

開発チームは、ローンチからわずか数日後に大型アップデートを実施した。これには4つの新モードが含まれている:

House of Horrors: 屋敷がこれまで以上に反撃してくる。ミミック死体、罠付き回復アイテム、近づくと爆発する憑依オブジェクトなど、難易度が大幅に上昇。

Push Harder: ガチ勢向けの高難度モード。敵の攻撃力が上昇し、数も増加。復活ポイントが制限され、友達を蘇生する時間も短縮される。

Poop Simulator: ある意味「リアルライフシミュレーター」版。パンツを失うとインベントリが使えなくなる。待てば待つほど悪化し、オナラのし過ぎはダメージを受ける。フレンドリーファイアも有効(誰も信じるな)。

Director’s Cut: 全モードの要素が一度に襲いかかる究極のカオス体験。開発チームですら「クリアできるかわからない」と警告している。

これらのモードをクリアすることで、新しいコスメティックアイテムやランクベースの帽子が解禁される。

基本情報

開発: FuzzyBot
販売: Mad Mushroom, FuzzyBot
リリース日: 2026年4月14日
価格: 1,080円(通常価格)、864円(発売記念20%オフ)
プラットフォーム: PC(Steam), Steam Deck対応(一部機能制限あり)
プレイ人数: 1-4人(オンライン協力プレイ)
言語: 日本語対応(インターフェース、字幕)
ジャンル: アクション、アドベンチャー、インディー、ホラー、コメディ
Steam評価: やや好評(66% – 147件のレビュー)

購入リンク

Steam: https://store.steampowered.com/app/3967470/We_Gotta_Go/

公式リンク

公式サイト: https://www.fuzzybot.com/
X (Twitter): https://x.com/FuzzyBotGames

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