うるさい背後霊リュウジと過ごす30分間のドタバタ除霊劇『だる絡み背後霊』。下ネタ全開でも愛おしくなる奇妙な友情

うるさい背後霊リュウジと過ごす30分間のドタバタ除霊劇『だる絡み背後霊』。下ネタ全開でも愛おしくなる奇妙な友情

更新: 2025年10月19日

何このタイトル?だる絡み?え?

Steamのストアページを眺めていたときのことだ。ゲーム一覧の中にひときわ異彩を放つタイトルが目に飛び込んできた。その名も『だる絡み背後霊』……。

なんともキャッチーで奇妙なタイトルである。

開発者AlleyInnの個人制作作品で、価格はわずか350円。しかも発売からわずか数日でSteam評価100%の好評という異例の滑り出しを見せている。一体どんなゲームなのか?そんな疑問を抱きつつ、筆者は恐る恐るこの謎めいた除霊の世界に足を踏み入れることにした。

リュウジがうるさすぎる問題

本作は除霊師として呪われたお化け屋敷の呪いを解くことを目指す短編ホラーコメディゲームだ。プレイ時間は約30分という短さで、アニメ1話分程度の内容となっている。

ストーリーはシンプル。金銭的に困窮したスター除霊師の主人公が、「どんな依頼でも受け入れる」と決めた矢先に舞い込んできたのが、この呪われたお化け屋敷の除霊依頼だった。

しかし、いざお化け屋敷に足を踏み入れてみると、そこは完全に「悪霊パラダイス」と化していた。そんな状況で頼りになるのが、背後霊のリュウジである。

このリュウジという背後霊がとにかくうるさい。常にペラペラと喋り続けており、その内容は大体どうでもいい話ばかり。ギャグマンガ日和の影響を強く受けたというだけあって、そのノリは完全にあのハイテンションギャグの世界だ。

「呪いに敏感で危険を察知するヒントをくれる」という設定のはずなのだが、実際のところ彼の喋る内容の8割は脱線した雑談である。しかしこの脱線こそが本作の魅力であり、プレイヤーを笑わせる最大の要因でもある。

30分間のドタバタ劇でも確かな達成感

ゲームプレイは一人称視点のアドベンチャー形式で進行する。お化け屋敷内を探索しながら、祠に呪いぶっ飛ばしアイテムを持参するという、一見シンプルなミッションだ。

しかし屋敷内は悪霊だらけで、プレイヤーは常に恐怖と隣り合わせの状況に置かれる。驚かせる演出も多数用意されており、ホラーゲーム苦手な人には少々キツイかもしれない。

それでも本作が多くのプレイヤーに愛される理由は、リュウジの存在にある。彼のひたすらのどうでもいい話が、恐怖を和らげてくれるのだ。彼がいることで、怖いはずのホラー体験が何だか楽しいドタバタコメディに変わってしまう。

エンディングは1つしか用意されていないが、そこに至るまでの過程は十分にカオスで笑える内容となっている。プレイ時間は短いものの、濃密な30分間を過ごすことができる。

これぞ愛すべきB級インディー作品

本作には「驚かせる演出」や「少年誌相当の下ネタ・下品な表現」が多く含まれているという注意書きがある。実際にプレイしてみると、その通りの内容だった。下ネタは確かに多めで、人によっては眉をひそめる表現もある。

しかし、そんな下品さも含めて本作の魅力なのだ。真面目なホラーゲームを期待する人には向かないが、バカバカしいコメディを求める人には間違いなく刺さる作品である。

特に注目すべきは、これが完全に個人制作の作品だということ。AlleyInn氏がクラウドファンディングで資金を調達し、当初の夏発売予定から延期を経て、2025年10月16日にようやくリリースに漕ぎ着けた労作だ。

Steam評価100%という異例の高評価も納得である。短時間でサクッと楽しめて、値段も手頃。何より、プレイ後には「なんだかリュウジが愛おしく思えてくる」という不思議な感覚に包まれる。

これが愛すべきB級インディー作品の真骨頂だろう。完璧な作品ではないかもしれないが、プレイヤーの心に確実に爪痕を残していく。うるさい背後霊リュウジとの30分間の珍道中を、ぜひ体験してみてほしい。

基本情報

ゲーム名: だる絡み背後霊
開発: AlleyInn
販売: AlleyInn
プラットフォーム: PC (Steam)
プレイ時間: 約30分
難易度: 初心者向け
Steam評価: 好評 (100%)
リリース日: 2025年10月16日
価格: 350円
日本語対応: 日本語のみ

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