『No, I’m not a Human』評価と注意点|日本語対応・Steam Deck・不具合質問を整理
人を信じることが命取りになる世界。しかも、信じなければ信じないで死ぬ。
『No, I’m not a Human』は、そんな嫌な二択をずっと突きつけてくる終末ホラーだ。舞台は、太陽の異常で昼間の外出が死を意味するようになった世界。夜になると、避難を求める人々が家の扉を叩く。けれど、その中には人間そっくりに紛れた「来訪者(Visitor)」がいる。
2025年9月の正式リリース後、本作はSteamで全言語24,373件のユーザーレビューを集め、評価は「非常に好評」。直近30日でも721件・好評率95%の「圧倒的に好評」と、熱が落ち切っていない。Steam Discussionでも不具合、エンディング、Mac対応、DLCやMOD、マウス反転などの質問が続いており、いま読むなら「どんなホラーなのか」だけでなく、正式版後の現状まで整理しておきたい作品になっている。
太陽が人類の敵になった終末世界

舞台は、太陽の異常により昼間の外出がほぼ死を意味する世界。街には黒焦げの死体が積み重なり、人々は夜にだけ動く。プレイヤーは郊外の一軒家に暮らす人物として、扉を叩く人間たちを受け入れるか、拒むかを選ぶ。
問題は、外にいるのが本当に人間とは限らないことだ。来訪者は人間のように話し、人間のように助けを求める。たぶん怪しい。でも、怪しいというだけで閉め出せるほど、この世界は余裕がない。
完全に孤立することも許されない。誰も入れなければ、別の危険に襲われる。だからプレイヤーは、誰かを信じるしかない。ここがかなり嫌で、かなり良い。
恐怖の中心にあるのは「判断」

本作の流れはシンプルだ。夜、訪問者が来る。話を聞く。家に入れるか決める。日中、家の中にいる人物を調べ、ニュースで告げられる来訪者の特徴と照らし合わせる。そして、危険だと思った相手をどう扱うか決める。
この判断が、気持ちよくない。
体毛がない、歯が白すぎる、目がおかしい。そうした特徴は手がかりになるが、必ずしも安心材料にはならない。人間にも怪しい点があるかもしれないし、来訪者がすべての特徴を見せるとも限らない。疑うほど安全になるのではなく、疑うほど自分の判断が濁っていく。
『Papers, Please』や『That’s Not My Neighbor』を思い出す人もいるはずだ。ただ、『No, I’m not a Human』はもっと湿っている。書類を処理する冷たさというより、同じ家の中に入れてしまった相手を、翌朝じっと観察する気まずさがある。
身体検査という苦いシステム

本作で印象に残るのは、身体検査の場面だ。相手の脇の下を確認したり、口の中を見たり、目を調べたりする。ゲーム的には必要な確認作業なのだが、絵面としてはかなり嫌な行為に見える。
相手が来訪者なら、自分の身を守るための確認だったと言える。けれど、相手が人間だったらどうか。命がかかった状況とはいえ、助けを求めてきた人に何をしているのか、という後味が残る。
ここで本作は、プレイヤーを正義の側に置いてくれない。怖いから調べる。怖いから疑う。怖いから撃つ。その一つひとつが、生存のために合理的でありながら、どこか薄汚れている。
日本語対応はしっかりある
Steamストア上では、日本語インターフェイスと日本語字幕に対応している。音声は英語・ロシア語などの対応で、日本語フル音声ではないが、会話や判断が重要な作品として日本語字幕があるのはかなり大きい。
日本語レビューも232件あり、評価は「非常に好評」。海外ホラーの文脈が強い作品ではあるものの、日本語で遊ぶ導線は十分にある。
ただし、セリフや状況説明を読みながら判断するタイプなので、流し読みで遊ぶより、少し腰を据えて読むほうが合う。怖さも文章量も、短時間で一気に浴びるタイプだ。
Steam Deckでは遊べるが、完璧な快適さとは別

Steamレビューのフィルターには「Played mostly on Steam Deck」が用意されており、Steam Deckで遊ぶ人の関心もある。ゲーム自体は重い大作ではなく、システム要件もかなり軽い。
相性としては、布団や暗い部屋で遊ぶホラーとしてかなり強い。ノックの音、覗き穴、正面に立つ人物の顔。小さな画面でも嫌な圧は出る。
一方で、Steam Discussionでは起動しない、クラッシュする、マウス反転がほしいといった話題も最近まで出ている。Steam Deckだけの問題とは限らないが、携帯機で完全にストレスなく遊べると断言するより、操作や起動まわりは自分の環境で確認しながら見るほうが安全だ。
エンディングとリプレイ性

本作には複数のエンディングがあり、選択によって結末が変わる。Steam Discussionでもエンディング関連の質問が出ており、1周で終わりというより、別の判断を試したくなる作りだ。
ただ、リプレイ性は「毎回爽快に違う展開が起きる」というより、前回の記憶を疑い直す方向にある。以前は人間だったように見えた相手が、次も安全とは限らない。覚えゲーとして割り切ろうとすると、逆にこのゲームの嫌らしさに足を取られる。
プレイ時間は1〜3時間ほど。短いが、軽いわけではない。終わったあとに、誰を疑って、誰を受け入れて、誰を切り捨てたのかが、少し残る。
気になる点も正直に
まず、正式版後も不具合まわりの話題は残っている。Steam Discussionでは2026年7月時点でも、起動しない、起動直後にクラッシュする、エンディング内容が消えた、特定キャラクター周りのバグといった投稿が見える。すべての環境で起きるわけではないが、レビュー評価の高さだけ見て「安定性も完全」と受け取るのは少し危ない。
次に、Mac版は現時点でSteamストア上の対応プラットフォームに含まれていない。DiscussionにもMac対応を求める投稿が複数ある。Macで遊びたい人は、現状では公式対応を待つ話になる。
また、ホラーとしての怖さはジャンプスケアより疑心暗鬼寄りだ。派手な驚きやアクションを求めると、思ったより静かに感じるかもしれない。逆に、他人を観察し、疑い、自分の判断を正当化していく過程が刺さる人にはかなり強い。
Steam評価は全言語24,373件で「非常に好評」、直近30日は721件・95%で「圧倒的に好評」。評価は強い。ただ、その強さは「万人向けに遊びやすい」という意味ではなく、この嫌な判断を楽しめる人に深く刺さっている、という受け取り方が近い。
総評:人間を見分けるゲームではなく、自分の疑い方を見るゲーム
『No, I’m not a Human』は、人間と来訪者を見分けるゲームに見える。でも、遊んでいるとだんだん、自分が何を根拠に人を疑っているのかを見るゲームになっていく。
怪しい顔。変な言い訳。ニュースで流れた特徴。昨日までの記憶。どれも判断材料になるが、どれも完全ではない。だから、最後はどこかで自分の怖さに従うことになる。
CRITICAL REFLEXの名前から『Mouthwashing』以後の変なホラーを期待して来る人にも、十分に引っかかる作品だと思う。ただし、気持ちよく怖がらせてくれるというより、嫌な責任をこちらに渡してくるタイプのホラーである。
扉を開けるか、閉じるか。撃つか、信じるか。その判断をしたあとも、ゲームはあまり慰めてくれない。そこが、この作品のいちばん人間くさいところだ。
基本情報
タイトル: No, I’m not a Human
開発: Trioskaz
販売: CRITICAL REFLEX
配信日: 2025年9月15日
定価: $14.99(Steam)
日本語: インターフェイス・字幕対応
プラットフォーム: Steam
プレイ時間: 1〜3時間
Steam評価: 非常に好評(全言語24,373件) / 直近30日 圧倒的に好評(721件・95%)
公式リンク: Steam
- タイトル
- No, I'm not a Human
- 開発
- Trioskaz
- ジャンル
- アドベンチャー / シミュレーション / シングルプレイヤー / ナラティブ / ホラー / ミステリー / 精神的恐怖
- 対応
- Steam
- 難易度
- 中級者向け
- プレイ時間
- 1〜3時間
- Steam評価
- 非常に好評(全言語24,373件)
- 配信日
- 20250915
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