
2025年7月18日、Tanxun Studioが手掛けるサンドボックスサバイバル『Return from Core(リターン・フロム・コア)』の正式版がついにリリースされた。早期アクセス期間を経て約1年半、地下20000メートルからの壮大な帰還の物語が、ついに完成版として登場だ。
本作は、文明が崩壊した世界で地下深くに避難した人類の生き残りが、失われた技術を駆使して地上への帰還を目指すサンドボックスRPG。Core Keeperライクなゲームプレイに、個性豊かなモンスター娘との交流要素を組み合わせた、まさに唯一無二の体験を提供してくれる。

地下から地上へ!逆転の発想が光る世界観

一般的な採掘ゲームでは「地上から地下へ」掘り進むのが常識だが、『リターン・フロム・コア』では真逆のアプローチを取っている。プレイヤーは地下20000メートルの最深部「コアレベル」からスタートし、10層構造の地下世界を上へ上へと進んでいく。
各層にはそれぞれ独特の生態系が広がっており、暗い森、沼地、地下海、洞窟、廃墟……そして最上層のメガシティまで、まるで地下版『ゼルダの伝説』のような多彩なフィールドが用意されている。発見の楽しさと未知の世界への驚きが、プレイヤーを飽きさせることがない。

つるはし一本から始まる文明再建

ゲームプレイの基本は、採掘、建設、農業、そして自動化だ。最初はつるはし一本から始まる冒険だが、徐々に基地を拡張し、生産ラインを整備し、工業化を進めていく。
特に注目すべきは自動化システムの秀逸さだ。コンベアベルトや多機能機械を駆使した物流システムは、『Factorio』ファンも納得の仕上がり。ただし、あくまでサバイバルの一要素として簡略化されているため、工業ゲームに慣れていないプレイヤーでも安心して楽しめる。
バッチクラフト機能も搭載されており、大量生産時の煩わしさも解消されている。効率化の快感をしっかりと味わえるのが嬉しい。

モンスター娘たちとの心温まる交流

本作最大の特徴といえば、やはりモンスター娘との交流システムだろう。現在7人のヒロインが実装されており、それぞれが個性豊かで気まぐれな性格を持っている。
彼女たちは単なる仲間システムではない。戦闘では頼もしい戦友として、農耕では手伝いとして、調理や採集では生産補助として、プレイヤーの冒険を多方面からサポートしてくれる。信頼関係を築くことで、より深い交流が楽しめるようになっているのも魅力的だ。
一部では「デートシム要素」とも称されるほど、キャラクターとの関係性が丁寧に描かれている。地下世界の過酷なサバイバルの中で生まれる絆は、他のゲームでは味わえない特別な体験となるだろう。

探索の楽しさと戦略的バトル

地下生物やボスとの戦闘も本作の大きな魅力だ。敵は固定配置されており、宝箱や設計図、遺伝子ポーションなどの貴重なアイテムを守っている。
戦闘バランスは「序盤から難しい」と評されることもあるが、これは戦略性を重視した設計によるもの。装備強化や武器製作、そして仲間との連携を駆使すれば、必ず攻略の道筋が見えてくる。
特につるはし投擲という独特のアクションも用意されており、採掘道具が武器にもなるという発想の面白さを体験できる。

人類遺跡に眠る謎と秘密

各層には人類の遺跡が点在しており、光る壁や隠し要素が数多く配置されている。忘れ去られた技術や謎解き要素が、探索の楽しさをさらに深めてくれる。
廃墟の住人たちから受けられるクエストや、NPCとの会話を通じて明かされる世界の真実。不老不死教の住人たちとの出会いや、古代テクノロジーの発見など、ストーリー要素も非常に充実している。

早期アクセスから正式版へ!完成された体験

2023年12月15日に早期アクセスが開始された本作は、約1年半の開発期間を経て、ついに正式版v1.0としてリリースされた。Steam評価は75%の「やや好評」を獲得しており、着実にファンを増やし続けている。
価格は16.99ドル(約2000円程度)と、このボリュームを考えれば非常にリーズナブル。30%割引などのセールも定期的に実施されており、コスパの良さも魅力的だ。
翻訳問題も味?日本語対応の現状

日本のプレイヤーにとって気になるのが日本語翻訳の品質だ。確かに一部「オネエ言葉」になってしまったり、雰囲気が破綻する箇所もあるが、意味理解は十分可能なレベル。
むしろ「安価なインディーゲームでここまで対応してくれるのは十分ありがたい」という声も多く、翻訳問題を理由に断念するのはもったいないほどの内容となっている。
Unity + BepinExによるMOD対応も予定されており、日本語化MODやDeepL翻訳を活用した改善版も期待できそうだ。
まとめ:地下から始まる壮大な冒険を体験しよう

『リターン・フロム・コア』は、Core Keeperライクなサンドボックス要素に、独自の世界観とキャラクター性を組み合わせた意欲作だ。「やめ時を忘れる中毒性」「時間泥棒」と称されるほどのハマる要素が詰まっている。
地下から地上への逆転設定、モンスター娘との心温まる交流、緻密に設計された自動化システム、そして謎に満ちた人類遺跡の探索……どれも他では味わえない魅力的な要素ばかりだ。
早期アクセスから正式版への移行を果たした今、まさに完成された体験として楽しめる。サンドボックスゲームファンはもちろん、RPG要素や育成シミュレーションが好きなプレイヤーにも強くオススメしたい一作だ。
文明崩壊後の地下世界で、君だけの帰還の物語を紡いでみてはいかがだろうか。
基本情報
タイトル: Return from Core(リターン・フロム・コア)
開発: Tanxun Studio
販売: 2P Games
配信日: 2025年7月18日(正式版)
言語: 日本語対応
価格: 1,900円(Steam)
ジャンル: サンドボックスRPG、サバイバルアドベンチャー
プラットフォーム: Steam(PC)
Steam ストアページ: https://store.steampowered.com/app/2171630/_/