
このゲーム、シンプルなのに奥が深すぎるぞ……?
Steam で「圧倒的に好評」を獲得し、海外では「Hidden Gem(隠れた名作)」として話題沸騰中の『将軍対決(Shogun Showdown)』。ローグライク × デッキ構築 × タイル戦術という組み合わせに最初は「また複雑なインディーゲームか…」と思ったものの、いざプレイしてみると……止まらない。
1回のプレイが30分程度で終わるライトな作りなのに、気がつけば「もう1回だけ」を何度も繰り返し、深夜3時を回っていた。そんな中毒性抜群の戦術パズルが、なぜこれほど魅力的なのか。その理由を探ってみたい。
「たった1マス」が運命を左右する緊張感

『将軍対決』の基本ルールは至ってシンプル。5×5のマス目の上で、侍となったプレイヤーが敵と相対し、手札のカードを使って攻撃や移動を行いながら敵を全滅させるのが目標だ。
しかし、この単純なルールの裏に隠された戦略性がハンパじゃない。なぜなら敵の攻撃パターンが事前に表示されるからだ。「次のターン、この敵はこの方向に攻撃してくる」という情報が丸見えになっているのである。
つまり、プレイヤーは常に「どこに移動すれば安全か」「どの敵から優先して倒すべきか」を考え続けなければならない。たった1マスの判断ミスが即死につながるという、まさに将棋やチェスのような読み合いが展開されるのだ。

特に印象的だったのは、敵に囲まれた絶体絶命の状況から、移動と攻撃を組み合わせて華麗に脱出できたとき。「やったー!」という達成感もさることながら、「自分の頭で考えて解決できた」という満足感がたまらない。
カード選択が戦略を左右する「デッキ構築」要素

本作のもう一つの魅力が、戦闘を重ねるごとに手に入る新しいカードの存在だ。
基本の攻撃カードから始まり、移動距離を伸ばすカード、反撃カード、範囲攻撃カードなど、様々な効果を持つカードが登場する。これらをどう組み合わせるかで、プレイスタイルが劇的に変わってくるのが面白い。
筆者が特に気に入っているのは「ダッシュ攻撃」系のカード。移動しながら攻撃できるため、敵の攻撃をかわしつつダメージを与えられる。まさに時代劇の立ち回りのような爽快感がある。

一方で、カードが増えすぎると手札が不安定になるリスクもある。欲しいカードが来ない、手札が溢れるといった事態が発生し、かえってプレイが難しくなってしまうのだ。
「このカードは本当に必要なのか?」「デッキの方向性はブレていないか?」といった判断が求められるため、単純にレアカードを集めればいいというものではない。この辺りのバランス感覚が絶妙で、何度プレイしても新しい発見がある。
日本の美学が息づく洗練されたアートワーク

ゲームの雰囲気を彩るのが、日本の浮世絵を思わせる美しいアートワークだ。
キャラクターデザインは現代風にアレンジされているものの、侍や忍者といった日本の古典的な要素が上品に取り入れられている。背景音楽も和風テイストで統一されており、プレイしているとまるで時代劇の世界に入り込んだような気分になる。
海外の開発者が手がけているにも関わらず、日本文化へのリスペクトが随所に感じられるのも嬉しいポイント。変に誇張されることなく、「クール・ジャパン」的な表面的な要素に留まらない、深い理解に基づいた表現になっている。
短時間で遊べるのに何度でも挑戦したくなる中毒性

『将軍対決』の最大の美点は、そのお手軽さかもしれない。
1回のプレイは長くても30分程度。ローグライクなので死んでもまた最初から挑戦できるし、毎回違った戦略を試せるので飽きることがない。「ちょっと空いた時間に1回だけ」のつもりが、いつの間にか数時間プレイしてしまっているということが何度もあった。
しかも失敗しても「今度はこの戦略で行こう」「このカードの組み合わせを試してみよう」とすぐに次のアイデアが浮かんでくる。これがローグライクゲームの醍醐味でもあるが、本作は特にその「もう1回」の魅力が強い。

難易度も絶妙で、最初は簡単すぎると感じるかもしれないが、進行するにつれてじわじわと歯ごたえが増してくる。「こんなの無理だよ…」と思った局面でも、よく考えればちゃんと攻略法が見つかるバランス調整が素晴らしい。
Steam Deck でも快適、どこでも楽しめる戦術パズル

本作はコントローラー操作にも完全対応しており、Steam Deck でのプレイも非常に快適だ。
タイル上での移動やカード選択といった操作が直感的で、携帯機でプレイしても全くストレスを感じない。むしろベッドで寝転がりながらダラダラとプレイするのにちょうどいいゲーム性とも言える。
通勤電車や昼休みといった隙間時間にサクッと1戦楽しんで、家に帰ってからじっくり腰を据えて攻略を練る…といった遊び方ができるのも魅力の一つだ。
戦略ゲーム初心者にこそ遊んでほしい一作

『将軍対決』は、複雑なルールに挫折しがちな戦略ゲーム初心者にこそオススメしたい。
ルール自体は5分で理解できるシンプルさでありながら、戦略の奥深さは本格的。「戦術を考える楽しさ」を純粋な形で味わえる、まさに戦術パズルゲームのお手本のような作品だ。
価格も手頃で、気軽に手を出せるのもポイントが高い。ローグライク初心者、デッキ構築ゲーム初心者、戦術ゲーム初心者、どの層にもオススメできる懐の深さを持っている。
「戦略を練るのは好きだけど、複雑すぎるゲームは苦手」という方、そして「短時間でサクッと遊べる中毒性の高いゲームを探している」という方は、ぜひ一度『将軍対決』の門を叩いてみてほしい。
きっと、その奥深い戦略性の虜になるはずだ。
基本情報
タイトル: 将軍対決 (Shogun Showdown)
開発: Roboatino
販売: Roboatino
配信日: 2024年8月30日
プラットフォーム: Steam
価格: 1,700円
日本語: 対応
プレイ人数: 1人
公式リンク