『Slay the Spire 2』は今買うべき?レビュー急変後に再評価する早期アクセス版
『Slay the Spire 2』を今から買うべきか。2026年3月の早期アクセス開始直後なら、答えはかなり簡単だった。前作から続く中毒性はそのまま、最大4人の協力プレイが入り、リリース直後のSteamレビューも熱狂的だったからだ。
しかし、2026年7月時点では少し見方を変える必要がある。Steam上では英語レビューこそ「非常に好評」を維持している一方、全言語レビューでは「賛否両論」表示になっている。理由はゲーム本体の出来だけではなく、バランス調整、レビュー爆撃、地域ごとの反応、早期アクセスらしい未完成感が複雑に絡んでいる。
それでも筆者の結論は変わらない。『Slay the Spire』を何百時間も遊んだ人、デッキ構築ローグライクの「もう1回だけ」に弱い人、友達と通話しながら戦略を崩壊させたい人にとって、本作は今もかなり危険な一本だ。ただし、「完成版をきれいな状態で遊びたい人」には、待つ理由もはっきりある。
まず何が起きているのか
本作は、デッキ構築型ローグライクの金字塔『Slay the Spire』の正式な続編だ。2026年3月5日にSteamで早期アクセスが始まり、発売直後から同時接続プレイヤー数が爆発。前作でジャンルそのものを広げたMega Critの新作というだけで、インディーゲーム界ではひとつの事件だった。
現在も検索需要が強いのは、単なる発売直後の熱狂が残っているからではない。「今の評価はどうなのか」「レビューが荒れているけど買っていいのか」「マルチプレイは何人まで遊べるのか」「Steam Deckで動くのか」「日本語で問題なく遊べるのか」といった、購入直前の疑問が増えているからだ。
Steamストア上では、日本語インターフェースに対応し、1人プレイとオンライン協力プレイに対応している。対応プラットフォームはSteam版のPC、macOS、Linux。SteamOS/Linuxの動作要件も掲載されており、Steam Deckで遊びたい人の関心とも相性がいい。
「同じ」ことこそが最大の誠実さ
本作最大の特徴は、良い意味で「前作とほぼ同じ」であることだ。ユニークなデッキを構築し、奇怪な生物と遭遇し、強力なレリックを発見しながらスパイアの頂上を目指す。戦闘はターン制で、限られたエネルギーを使ってカードをプレイし、敵の行動予定を読みながら立ち回る。

「7年も待たせてこれか?」という声も確かにある。Steamレビューでも、前作からの変化が控えめだという不満は見つかる。しかし、ローグライクにおける「同じ」は必ずしも悪ではない。むしろ、完成されていたゲームループを壊さず、プレイヤーが本当に求めていた「もっと遊びたい」に正面から応えた続編だと感じる。
前作で手札とエネルギーと敵の行動予定を見比べていた時間が、そのまま帰ってくる。しかも、新キャラ、新カード、新レリック、協力プレイによって、判断の分岐は確実に増えている。革新というより、沼の底をさらに深く掘ったタイプの続編だ。
5体のキャラクターと、戻ってきた中毒性
プレイアブルキャラクターは全5体。前作から続投するアイアンクラッド、サイレント、ディフェクトに加え、新キャラクターとしてリージェントとネクロバインダーが登場する。

注目すべきは、前作で人気を博したウォッチャーが早期アクセス時点では登場していないことだ。前作の全キャラをそのまま増やすのではなく、まずは新旧のキャラクターを絞ってバランスを見ている印象がある。
カード、レリック、ポーション、イベントの組み合わせは膨大で、前作経験者でも初見の判断を迫られる場面は多い。とはいえ、基本の文法は前作そのものなので、前作を遊び込んだ人ほど「理解できるのに、最適解は分からない」という一番危ない状態に入る。
4人協力プレイはかなり大きい
『Slay the Spire 2』最大の新要素は、やはり最大4人のオンライン協力プレイだ。前作は完全にソロで完結するゲームだったが、本作ではフレンドとスパイアに挑める。
協力プレイでは、それぞれが自分のデッキや体力を持ちつつ、敵の行動やルート選択を相談しながら進む。ソロでは自分だけで完結していた判断が、マルチでは「誰がどの敵を止めるか」「次の報酬をどう取るか」「このターンで本当に攻めていいのか」という会議になる。
この変化はかなり大きい。デッキ構築ローグライクは本来、孤独に最適解を詰めるジャンルだ。しかし本作の協力プレイでは、他人のデッキ方針や判断ミスまで含めて、毎回違うドラマが起きる。Discordで通話しながら遊ぶと、カードゲームというより、全員で大事故を回避するボードゲームに近い。
一方で、野良マッチングやゲーム内コミュニケーションに強く期待している人は注意したい。遊びやすさは改善されていくはずだが、現時点では「フレンドと遊ぶと強い」モードとして見た方が安全だ。
気になる点も正直に
まず、Steamレビューの見え方は発売直後から大きく変わっている。記事公開当初は「圧倒的に好評」として紹介できる状態だったが、2026年7月時点のSteamストアでは、全言語レビューが「賛否両論」表示になっている。英語レビューは63,118件中92%ポジティブで「非常に好評」だが、全言語では215,380件のレビューを抱え、直近レビューもMixed表示だ。
この差はかなり重要だ。単純に「ゲームが急につまらなくなった」と見るより、バランス調整への反発、オプションのベータパッチへの不満、地域ごとのレビュー傾向、オフトピックレビュー活動の影響を含めて読む必要がある。Steam上でも、レビュー評価から一部のオフトピック活動が除外されている旨が表示されている。
ゲーム内容としての注意点もある。早期アクセス版なので、真のエンディングや今後のゲームモード、バランス調整、追加コンテンツはまだ完成形ではない。前作を神格化している人ほど、「新作なのに思ったより変わっていない」と感じる可能性もある。

Steam Deck目的の人も、購入前に最新の互換性表示とレビュー絞り込みを確認した方がいい。SteamストアにはSteamOS/Linuxの動作要件が掲載され、レビュー欄にもSteam Deckでのプレイ絞り込みがある。ただし、早期アクセス中はアップデートで挙動が変わる可能性があるため、「ずっと完璧に動く」と断言するより、現時点の報告を確認しながら判断したい。
日本語対応は購入判断の後押しになる
日本語インターフェースに対応している点は、日本のプレイヤーにとってかなり大きい。『Slay the Spire』系のゲームは、カード効果の読み違いがそのまま敗北につながる。英語が読めるかどうかより、疲れている深夜に効果を瞬時に理解できるかが重要だ。
本作はカード、レリック、敵の行動予定、イベント選択肢を読み続けるゲームなので、日本語対応は単なる親切機能ではない。攻略情報を調べる前に、まず自分で試行錯誤できる土台になる。
一方で、早期アクセス中は翻訳の言い回しや新規追加テキストが変わる可能性もある。細かい文言に違和感が出る場面はあり得るが、購入判断を大きく妨げるほどではない。
今買うべき人、待つべき人
今買っていいのは、前作を遊んでいて「多少荒れていても、また登りたい」と思える人だ。特にフレンドと協力プレイを試せるなら、早期アクセス中に触る価値は高い。バランスが揺れている時期も含めて、コミュニティと一緒に変化を追う楽しさがある。
逆に、完成されたストーリー、安定したバランス、レビュー評価のきれいな着地を求める人は待っていい。Mega Crit自身も、早期アクセス期間中にコンテンツ追加、真のエンディング、各種ゲームモード、バグ修正、互換性改善を進める方針を示している。つまり、今の『Slay the Spire 2』は完成品ではなく、かなり遊べる開発途中版だ。

それでも、カードを1枚選ぶだけで未来が変わる感覚は健在だ。前作と同じように、最初は「1周だけ」のつもりで起動する。そして気づくと、負けた理由を考えながら次のランを始めている。
基本情報
開発: Mega Crit
販売: Mega Crit
リリース日: 2026年3月5日
価格: $24.99(早期アクセス終了後に値上げ予定)
プラットフォーム: Steam、macOS、Linux
プレイ人数: 1~4人(オンライン協力プレイ対応)
言語: 日本語、英語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、その他対応
ジャンル: ローグライク、デッキ構築、カードゲーム、ターン制戦略
Steam評価: 全言語レビューは賛否両論(215,380件)。英語レビューは非常に好評(92%ポジティブ、63,118件)。日本語レビューも非常に好評表示。
購入リンク
Steam: https://store.steampowered.com/app/2868840/Slay_the_Spire_2/
公式リンク
公式サイト: https://www.megacrit.com/
X (Twitter): https://x.com/MegaCrit
Discord: https://discord.gg/slaythespire
- タイトル
- Slay the Spire 2
- 開発
- Mega Crit
- ジャンル
- オンライン協力プレイ / カードゲーム / シングルプレイヤー / ストラテジー / ターン制 / ダンジョンクロウル / デッキ構築 / ファンタジー / ローグライク
- 対応
- Steam・macOS・Linux
- 難易度
- 中級者向け
- プレイ時間
- 1周30~60分、やり込み要素で数百時間
- Steam評価
- 賛否両論(全言語レビュー215,380件)/英語レビューは非常に好評(92%ポジティブ、63,118件)
- 配信日
- 20260305
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