神秘的な古物店でオカルト探偵に挑む!『Strange Antiquities』で味わう謎解きの至福

更新: 2025年10月2日
神秘的な古物店でオカルト探偵に挑む!『Strange Antiquities』で味わう謎解きの至福

..店主が不在の間、一人で古物店を切り盛りすることになったが…?

「またオカルト系のゲームかぁ……」と、最初はそれほど期待していなかった。正直なところ、謎めいた世界観や暗い雰囲気のゲームは「苦手ではないけれど特別好きでもない」という程度の印象だったのだ。ところが『Strange Antiquities』をプレイしてみると、そんな先入観は一気に吹き飛んだ。これは単なるオカルトゲームではなく、推理と発見の楽しさが詰まった、とてつもない中毒性を持つパズルアドベンチャーだった。

アンダーメアの町で古物店の見習いに

本作の舞台は、『Strange Horticulture』の世界から数年後のアンダーメア。プレイヤーは魔術師イーライ・ホワイトが営む古物店「Strange Antiquities」で、見習い奇術師として働くことになる。店主が重要な用事で不在になった際、一人で店を切り盛りする羽目になったのだ。

「大丈夫、簡単な仕事よ」なんて軽く考えていたのが大間違い。やってくるお客さんたちの相談内容が、どれもこれも奇怪で複雑なのである。「悪夢を払いたい」「旅の安全を祈願したい」「盗まれた宝石を取り戻したい」など、まさにオカルト古物店ならではの依頼ばかり。それぞれの悩みに合った遺物を見つけ出すのが、プレイヤーの仕事というわけだ。

これぞ真の”探偵ゲーム”! 遺物鑑定の醍醐味

『Strange Antiquities』の最大の魅力は、何と言っても遺物の鑑定システムだ。店内にはカウンターを取り囲むように、大量の神秘的なアイテムが陳列されている。光る髪の毛が封じ込められたガラス瓶、血のような赤い筋が走る黒い宝石を握った鉄の爪、緑色の眼球がこちらの動きを追ってくる銀のペンダント……見ているだけで背筋がゾクリとするような品物ばかりだ。

お客さんが店に入ってくると、まずは彼らの話に耳を傾ける。「こんな効果のあるものが欲しい」「このような見た目のアイテムを探している」といった情報を整理し、手元にある複数の参考書と照らし合わせながら、該当する遺物を特定していく。

最初こそ「なんとなくこれかな?」という感覚で選んでいたのだが、ゲームを進めるにつれて、より詳細な手がかりが必要になってくる。シンボルの意味、材質の違い、歴史的背景……あらゆる情報を総合して、正しい遺物を見つけ出したときの達成感は格別だ。

特に印象的だったのは、ある遺物の「触り心地」に注目する必要があったケース。同じ素材で作られているはずなのに、角と胴体で明らかに感触が違う……そんな微細な違いに気づいたときは、まさに名探偵になった気分を味わえた。

町の探索が謎解きをさらに深める

今作では店内での鑑定作業に加えて、アンダーメアの町を歩き回る探索要素も大幅に強化されている。お客さんから渡される手描きの地図を頼りに、町の各所に隠された場所を見つけ出すのだ。

この地図パズルが実に巧妙で、曖昧に描かれた目印から実際の場所を推測する必要がある。時には複数の候補地があり、間違った場所を訪れてしまうこともあるのだが、それもまた冒険の一部として楽しめる。『Strange Cartography』(仮)なんてスピンオフがあったら絶対プレイしたいほど、地図を読み解く楽しさにハマってしまった。

選択が重要! 複数エンディングへの道

『Strange Antiquities』では、どの遺物をお客さんに渡すかによって、物語の展開が大きく変わる。同じ悩みを抱えた人に対しても、「助ける」「呪いをかける」「何もしない」といった選択肢が用意されており、プレイヤーの判断が直接的に結末に影響する。

実際、一度目のプレイでは「困っている人は全員助けよう」という善人ルートで進めたのだが、二度目は少し意地悪な選択も試してみたくなった。すると、町の人々の反応や店への評判が明らかに変化し、全く異なるストーリー体験を楽しめたのだ。

ジュピターとの癒しタイム

オカルト要素満載の緊張感ある謎解きの合間に、ほっと一息つかせてくれるのが店の看板猫ジュピター。この子を撫でている時間が、プレイ中の至福のひとときだった。来客でベルが鳴ると驚いて飛び跳ねる仕草も愛らしく、殺伐とした古物店に温かみを与えてくれる重要な存在だ。

「撫でられる動物がいるゲームは良いゲーム」という持論があるのだが、『Strange Antiquities』は間違いなくその法則に当てはまる優秀作品である。

Steam評価96%の圧倒的品質

発売からわずかな期間で、Steamレビュー数は944件を突破し、そのうち96%が「好評」という驚異的な数字を記録している。「Overwhelmingly Positive(圧倒的に好評)」の評価は伊達ではない。

プレイヤーたちからは「パズルの難易度が絶妙」「雰囲気が最高」「『Strange Horticulture』よりもさらに洗練されている」といった声が相次いでおり、前作ファンも新規プレイヤーも等しく楽しめる内容に仕上がっている。

基本情報

ゲーム名: Strange Antiquities
開発者: Bad Viking
パブリッシャー: Iceberg Interactive
プラットフォーム: Steam (Windows)、Nintendo Switch
プレイ時間: 約12時間
難易度: 初心者向け~中級者向け(ヒント機能あり)
Steam評価: 非常に好評 (96%)
リリース日: 2025年9月17日
価格: 2,000円(Steam)
日本語: 完全対応

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